イギリスの長距離鉄道には、ファーストクラスが付いています。
ファーストクラス以外の一般車両は座席の間隔が狭く、長距離で混んでいる場合は辛いこともしばしば。
まあ、事前に座席指定をして「テーブル付き」の席を選べば4人がけのボックス席になるので、足もとは広くなり、いくぶん快適にはなるのですが・・・。
ただし、自分以外の乗客と向き合って座ることになるので、同席する人によっては快適でなくなるリスクもあります。
私はわりとテーブル席が好きで、座席指定する際は選択できるときは選択するようにしています。
ちなみに、イギリスの鉄道の座席指定は、乗車の前日までしかできません。
当日指定はできないのでご注意ください。
詳しくは、こちら ↓ の記事にまとめました。
さて、そこでファーストクラスです。ファーストクラスなら座席の間隔は比較的広く、快適・・・そう思いますよね。
今日は、私がヴァージン・トレインのファーストクラスに乗ったときのことを書こうと思います。
【目次】
- 価格は一般車両の倍くらい。「テーブル席」を選んだ方が無難かも
- お昼どきの食事メニューは・・・
- サービスの店じまいが早い! 飲み物は食後すぐに遠慮なく頼むべし
- 席は快適だけど値段なりの価値があるかは・・・
価格は一般車両の倍くらい。「テーブル席」を選んだ方が無難かも
まず価格ですが、ファーストクラスは一般車両の倍か、それ以上の価格になります。
とはいえ、イギリスの鉄道の価格は本当にばらばらで、規則性が謎なので、一般車両の当日料金よりも安い価格で、ファーストクラスの前日予約が取れる場合もあります。
今回、私がファーストクラスにしたのは、
- 3時間以上の長距離だったこと
- 料金が一般車両の当日料金よりは安かったこと
が大きいです(当日に予約なしで乗ったと思えばいいかーと思った)。
また、その日は移動日だったので、電車に乗る以外のアクティビティがあまりなく、それなら移動自体をアクティビティにしようと思った、というのもあります。
ちなみに、ヴァージン・トレインのファーストクラスのCMに、「Go Ed」というのがあります。
私はこのCMが好きなのですが、これ、ちょっと冴えないビジネスマンのエド君が、ものすごく重要なプレゼンのためにグラスゴーからロンドンまで、ファーストクラスで行くというものです。
グラスゴー駅ではオドオドしていたエド君が、ファーストクラスに乗るうちに自信をつけ、ロンドンでは別人のように颯爽と列車を降りてプレゼンに向かいます。
リチャード・ブランソン会長がグラスゴー駅でチラッと出てきたり、なぜかエド君が昔の小室哲也みたいにキーボードを何台も並べての演奏するシーンがあったりと、クスッと笑えます。
YouTubeで検索すると出てくるので、ご興味のある方はどうぞ。
さて、本題です。
今回は、北ウェールズのバンガー(Bangor)からロンドンまでの約3時間半の旅です。
バンガーは小さな町ですが、伝統あるバンガー大学があり、町は学生で賑わっています。
バンガー駅は町の中心から歩いて10~15分くらいのところです。
上りと下りのプラットホームが1つずつしかない小さな駅で、私は早めに着いて電車の到着を待ちました。
この日は先頭の1車両がファーストクラスでした。
バンガー駅からファーストクラスに乗ったのは私だけ。ファーストクラスの先客は、おひとり様が2人、2人客が1組だけでした。
私の席は、4人がけボックス席の進行方向向きの窓側です。
ファーストクラスらしい、ゆったりと座れる席でした。
ところが、先客のおひとり様は2人とも1列席です。
1人は1列席ながら、2人がテーブルを挟んで向き合う席の片側だったのでよかったのですが、もう1人は完全に進行方向逆向きの1人席。
テーブルはついているものの、かなり狭い席です。
これだけ空いていて、なぜその席?
実は予約のときに、「進行方向向きか逆向きか」「窓側か通路側か」「テーブル席か」といういつもの選択肢があり、私はファーストクラスだし、全席にテーブルがついているはずだから、あえてテーブル席にチェックを入れなくてもいいかなと思いつつ、なんとなくテーブル席にチェックを入れたのでした。
おそらく、これが正解で、私が4人がけのボックス席をとれたのは、テーブル席を選んだからなのではと思います。
途中から、高齢の男性が一人で乗ってきて、その人も進行方向逆向きの狭い席で、とても窮屈そうで不満そうにしていました。
なんだか、ヴァージン・トレインも、これだけ空いているのだから考えてやれよー、と思ったのでした。
お昼どきの食事メニューは・・・
座ってすぐに、10代のころのウェイン・ルーニーのような、スクールボーイみたいな男の子(という感じ)が飲み物のオーダーを聞きにきました(飲み物はアルコールも含めて無料です)。
ホットコーヒーを頼むと、カップに注いでくれました。が、電車が揺れるのでルーニー君、うまく注げません。こぼれるこぼれる。
でも、まーったく気にするでもなく、4人がけテーブルの通路側部分を汚したまま、普通に戻っていきました。
しばらくすると、ルーニー君がまた来て、「何か食べますか?」と聞いてきました。
何があるのか聞くと、サンドイッチとソーセージホットロール。
ふーむ。たしか、ヴァージン・トレインのファーストクラスにはカレーとかがあったと思うのですが、それは夜のみのようでした。
それならと、ソーセージホットロールを選択。こちらも無料。
サンドイッチは普通に紙パックに入ったものだったので、それとくらべるとお皿にのっているだけでもいいかもしれません。
味は、塩をかければ大丈夫、という、いつものイギリスクオリティ(塩、こしょうをするとイギリスの食事はおいしくなります)。
サービスの店じまいが早い! 飲み物は食後すぐに遠慮なく頼むべし
ミルトン・キーンズ・セントラル駅の前の駅あたりから、ルーニー君はロンドン到着後の折り返し運行の準備を始めて、バタバタしだします。
各席のテーブルの上に敷かれている紙マットを取り換えて(汚くなったものだけ)、カトラリーとグラスが不足していたら補充します。
こうなるともう、まだ30分以上は乗車時間があるものの、飲み物を頼んだりはできない雰囲気です。
なにか頼みたいなら、食後すぐに頼んだ方がよさそうです。
席は快適だけど値段なりの価値があるかは・・・
私は広い席だったので、座席は快適でした。
窓もきれいで景色もよく見えました。一般車両の窓は、汚いこともあるので、その点はよかったです。
でも、ファーストクラスが値段相応かどうかは・・・。
飛行機のファーストクラスやビジネスクラスのようなサービスを期待すると、ちょっと残念に思うかもしれません。
ANA全日空のビジネスクラスの搭乗記はこちら↓に書きました。
ヴァージン・トレインの場合、一部の駅では、ラウンジが使えたりということもあるようなので、食事の選択肢の多そうな夜の運行や、ラウンジのある駅から乗車するなら、満足度もグンと上がりそうな気がします。
次回は、スコットランドとか、また遠くに行くときに、機会があったら利用したいと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。